国民栄誉賞受賞者の王貞治は、野球界の象徴かつスポーツ選手の憧れ

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現役時代に読売巨人軍で活躍した王貞治は、スポーツ選手としてはもちろん文化人も含めて初めて国民栄誉賞を受賞した人物です。 国民栄誉賞は、ハンク・アーロンの所持していた本塁打の世界記録である755本を1977年に王貞治が抜き、当時の総理大臣である福田赳夫がその栄誉を称えるために新設されたものでした。

王選手は1959年に読売巨人軍に入団しましたが、素質はなかなか開花せず期待に応えられない状態が続いていました。 しかし、1961年以降、荒川打撃コーチと共に一本足打法に取り掛かったことが転機となり、1962年にはシーズン本塁打38本、1963年は40本と徐々に本塁打数を伸ばし、1964年には55本と当時のシーズン本塁打記録を塗り替え、生涯本塁打868本という金字塔を打ち立てました。 引退後も各球団や日本代表で監督を歴任するなど、野球界に貢献し続けています。

過去国民栄誉賞に輝いたのは、野球選手では王貞治以外に元広島カープの衣笠祥雄、元読売巨人軍の長嶋茂雄と松井秀喜の計僅か4名にすぎません。 他の個人スポーツ選手ではレスリングの吉田沙保里のほか、相撲界では千代の富士と大鵬、柔道の山下泰裕、マラソンの高橋尚子の5名で、スポーツ選手全体でもようやく9名と、如何に難しいことかが窺い知れます。